作成　2007/4/24

[人]デビッド・ショー

英語　David E. Shaw

1951年生まれ

コンピュータ科学者で超並列コンピュータの研究者。モルガンスタンレーを経て、1988にＤＥショーというヘッジファンドを立ち上げ、平均して高いパフォーマンスを上げ続ける。ファンドの手法は公開されていないが、高度な定量分析を組み合わせて、複数の国の株や金融商品を取引している。

ショーはまた企業家であり、ジュノ・オンライン・サービス(無料メールプロバイダ、後のUnited Online)、DESoft(金融テクノロジ、後にメリルリンチに売却)などを立ち上げた。なお、amazonの創業者ジェフ・ベソスは企業する前ＤＥショーで働いていた。

参考文献(マーケットの魔術師　株式編)でショーは次のようなことを言っている

市場はかなり効率的で、座っていて簡単に儲けられるような簡単な裁定機会、誰もが思いつく裁定機会は残っていない。残っているのはおそらく、標準的な数学ソフトや大学院で習う通常の分析テクニックでは発見できそうもない、比較的小さな非効率だ。
支持線、抵抗ライン、ヘッドアンドショルダーなどを"見る"「前近代的な」テクニカル・アナリストは、株価の予測には役に立つという証拠はない。しかし、なぜかウォール街で雇われている。なお、ここで言うテクニカル分析には、もうちょっとマジメな定量分析(quantitative analysis)は含まない。
有効な裁定機会や市場のアノマリーは発表されると効果を失う。本当によく機能する方法は公表されないが、まれにエド・ソープなどの例外もある。また、学問的なクオンツの中には、実際有効なアノマリーを発見、発表してきた人もいる。
データから盲目的にパターンを見つけるやり方は、自然科学、医学などの分野では尊重されているが、方法論的に危険なアプローチでもある。自分たちはマーケットの構造的な理解や定量的な理解から仮説を組み立てるようにしている。データはその検証に利用する。