作成 2005/7/16

優待を狙え2

売買記録

2266 六甲バター(大証2部)

日付        売買      枚数   価格
2004/12/24  信用売    3000   347
2004/12/27  信用返買  3000   335

損失 -34,113 / 2日
内訳 36,000(キャピタルゲイン) -54,000(逆日歩) -13,950(配当落調整金) 

出来事

トイザラスの取引で痛手を受けた僕は考えました。あそこで買って負けたんだから、逆の行動をすれば勝つのではないか?権利確定後は、配当分以上に株価が下落するように思えます。そうだ。最終売買日に売って、翌日買い戻せば必勝ではないですか!

このときの気持ちはこんな感じでした。まぁ、後で、こんな気持ちに変わるんですけど。

何度かこの方法で売買を行い確実に利益を出しているつもりでした。そして12月の六甲バターでも同じように利益を出したつもりでした。347円で売って、翌日335円で買い戻し、3.5%ほどの利益を上げました。もう少し持っていればもっと、儲かったなぁという残念感はありましたが、まぁ利益が出たからいいやという気分でした。しかし、そこには「隠れたコスト」が隠されていたのです。

配当落調整金

信用売りで権利確定日をむかえた場合、「配当落調整金」を支払う必要があります。

権利確定日に、現物株を保持していた場合、配当を受け取ることができます。信用買で保持していた場合も、配当相当の金額を受け取ることができます。この信用買で受け取る金額のことを「配当落調整金」といいます。そして信用売の場合、この「配当落調整金」を支払う必要があるのです。ちなみに信用の買いで優待はもらえません。表にすると次のようになります。
     配当   優待
現物買  ○    ○
信用買  ○    ×
信用売  ○(払う) ×

ちなみにこの配当落調整金は、すぐに決済されるわけではなく、売買の日の3ヶ月ほど後に通知、決済されます(実際の配当の額が決まるのも後だから?)。

お知らせはこんな感じでです。

また配当落調整金は、配当金まるまるではなく、若干値引きした金額になります(これまでの経験上7%引きだが、ルールとして7%なのか不明)。つまり、この配当落ち狙いの売り戦法で利益を出すためには、配当×0.93%の株価下落が必要になります。今回の六甲バターの場合は3%以上の下落をしたので、取引としては成功(利益が出た)だと思っていました。

しかし、隠れたコストはこれだけではありませんでした。

逆日歩

配当落ちとは直接関係はありませんが、信用売では逆日歩がかかる場合があります。今回の取引では12/24に18円の逆日歩がかかっていました。3000株×18円で54,000円の逆日歩です。でかい。。。。。
日付 逆日歩
12/21  3.00
12/22  3.00
12/24 18.00 

こうして、一見儲かったこの取引は、マイナスで終わりました。

考察

隠れたコストに注意

この作戦で利益を出すには、配当額(×0.93)以上の価格下落が必要。また売り残が多いときには、逆日歩にも注意。

まとめ

参考

Eトレ Q&A 信用取引の配当金の取り扱いはどうなりますか?

大証/データ集/信用取引関連

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