HOME株本れびゅ2007年ギャンブルに人生を賭けた男たち
ギャンブルに人生を賭けた男たち (文春文庫)
マイケル コニック Michael Konik 真崎 義博
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感想:いろんな仕事があるんだな

アーチー・カラス、ジョニー・モスといった伝説のギャンブラー(詳しくないので有名人なのかどうかよく知らないけど)、ポーカー、スロット、スポーツ賭博などの種々ギャンブル、およびそれをとりまく人々や小話などをつめこんだエッセイ集。最初の章の「10万ドルの胸を持つ男」では、何でも賭けの対象にする男が、「豊胸手術をして半年すごせるか」という賭けをして、実際やってみたら案外面白かった、とかいう話があった。ちょっとすごい。

ギャンブラーの破産したり億万長者になったりの話も、まぁ悪くはないが、それよりも、その他の人々や話題についての話の方が面白かった。以下、ちょっと気になった章。

コンプ・シティ

マックス・ルービン著「コンプシティ−ラスベガスでの無料ヴァケイションガイド」という本(参考)を参考に、著者がコンプ体験を実行してみた章。

カジノでは顧客の優待サービスとして、プレイ料金、時間などの応じて、ホテルやドリンクなどの無料サービスを行うところがあり、その優待サービスはコンプと呼ばれるそうだ(参考)。で、コンプをうまく利用すると、カジノで少々負けてもお得なこともあるとか。お菓子のオマケ、お店のポイントカード、あるいは株でいうIPOみたいなもんだろうか。手数料落としても、損を覚悟でお付き合いで投信買っても、S級IPO貰えば元は取れるみたいな。まぁ本来オマケはオマケなんだが、こういうセコイ話は好きである。

優位に立つ

インターナショナル・ゲーミング・スペシャリスト社の社長スティーブ・フォート氏のインタービュー的な章。

この会社はイカサマ対策含めたカジノのコンサルティング会社らしい。通常、胴元(カジノ)というのは、客より有利になっており、長い目で見ると、カジノが確実に儲かるようになっている。しかし客の中には、様々な手を使って、有意性をくつがえしてカジノで儲けようとする人々がおり、彼らをアドバンテッジ・プレイヤーというらしい。

フォード氏は以前はギャンブラーで様々なアドバンテッジ・プレイに精通している。紹介されている、シャッフル・トラッキング、プレイング・ザ・ワープス、ウォーキング・ザ・ダイスなどの具体的な期待値を上げる技の話が面白かった。イカサマでなく合法的にいろんな盲点があるものだ。

ザ・ライン・メーカー

ラスベガス・スポーツ・コンサツルタンツ社のマイケル・ロックスボロー氏に関する章。

スポーツギャンブルでは、ライン・メーカーという人が、オッズを決めているらしい。オッズは賭けの状況や、試合の状況によって、変化していく。日本の競馬のように、賭け状況によって、自動的に(先に買った人の分も含めて)オッズが変化していき、胴元(JRA)はノーリスクというのとは違い、場合によっては、損をこうむることもあるようだ(詳しい仕組みは不明だが、たぶん。違うかも)。実力に差があるチーム同士の対戦では、賭けが成立するように、弱いチームが有利なオッズを出し、それによって多くの人にかけてもらい、様子を見ながらオッズを微調整していく。活気が出るような(多くの人が賭けるような)オッズを出すことで、結果として、偏らない賭けを呼び込め、胴元のリスクも抑えることができるのかな。

リスキーなビジネス

SCAプロモーションのボブ・ハーマン氏(参考)に関する章。

この会社ではプライズプロモーションビジネス(prize promotion business)というビジネスを行っているらしい。ゴルフのホールインワン章、クイズ番組の1000万円の賞金といった、商品、賞金は、頻度は少ないが、たまに出ると賞金は高額である。SCAプロモーションでは、そのような高額商品の支払いに対する保険を提供しているらしい。番組やイベントの企画者やスポンサーは、SCAプロモーションに保険料を払う。SCAでは、支払いの期待値を計算し、利潤を上乗せした保険料を貰う。

2007/11/6