アメリカでは市場のムードをあらわす言葉で、強気をブル(Bull 雄牛)、弱気をベア(Bear 熊)という言葉が使われています。この言葉の由来はいくつか説があるようですが、一つは、「アメリカのトレーダーが注文を出すときの手の動かし方」が似ているというものです。
何で雄牛が強気でクマが弱気なの?
いくつか説があるのですが、良く言われるのは、米国のトレーダーが売買を行うときの動作に動きが似ているからというものです。
トレーダーは、「買い」のときに手を手前から後ろに動かし、「売り」のときは手を上から下に振り下ろします。雄牛が角を突き上げる動作が、トレーダーが「買い」を示す動作に似ているため、「ブル」が強気を表し、クマが手を振り下ろす動作がトレーダーの「売り」の動作と似ているため、弱気を表すようになったというものです。
他の説では、ブル(雄牛)は角を下から上で突き上げて攻撃することから強気、ベア(熊)は手を上から下へ振り下ろして攻撃することから弱気、というのもあります。
「ブル」は牛が角を突き上げて戦う動きから上昇や強気のイメージで、「ベア」は熊が爪を振り下ろして戦う動きから下落や弱気のイメージです。
って、言われれば、へぇ〜とは思いますが、わざわざ牛や熊を持ってくるアメリカ人の思考回路って不思議だなー。とか思ってら、イギリスで行われていた闘犬もどき(犬 vs 牛、犬 vs 熊 etc..)が関係しているようです。
買い方(強気)・売り方(弱気)。昔、イギリスでブル(牡牛)とベア(熊)を犬と勝負させる遊びがあり、それらの戦いぶりから強気、弱気として使われるようになったとされている。
昔ヨーロッパでは犬と犬、犬と熊、犬とライオンなど、犬を使った闘技が盛んで、その中でもイギリスでは「ブル・バイティング」の人気が高かった。これ文字通り犬が雄牛に噛み付いて闘う競技。杭に繋いだ牛と犬を戦わせ、どちらかが絶えるまで…というもの。
犬を牛や熊と戦わすなんて、さすが欧米か。でも、マス大山も牛や熊と戦ってたなぁ(漫画では)。
あとついでに相場格言で、「ブルは時々儲ける。ベアも時々儲ける。しかしホッグは決して儲けない」というのがあります。ホッグ(hog 豚)のように欲ばっちゃだめ、あるいはトレンドがないとダメという解説もありました。
「ブル(強気)やベア(弱気)は、儲けることができるしかし、ホッグ(欲)では儲けられない」という格言。
ブル相場(上昇相場)やベア相場(下落相場)では、トレンドに乗ればある程度利益を得られます。しかし、ホッグ(地を這う豚=低迷相場)では儲けられない。という事です。→次 [商品先物市場には...]へ