作成 2007/2/17

ゼロサム

賭博黙示録カイジ1巻で、卑怯な手で星を取られたカイジの抗議に対し黒服は冷たく言う。

ここはお前らが後人生を賭け死力をつくしている
言うなら"戦場"だ
戦場で後ろから撃たれたからと騒ぎ立てる兵士がどこにいる?
いたら物笑いの種にされるだけだろう
戦場ではだまし打ち、不意打ちが日常
皆、なんとか相手の寝首を掻こうと後ろに回ろうと
策を巡らしている
それが真剣勝負というものだ

お前は今、ただ後ろから刺された
それだけだ

株式市場には夢がある。少しの資金でもうまくやれば一財産作ることができるかもしれない。空手同然から億かせいだというトレーダーの話もちらほら聞く。普通に働いていて、そんな竹やり一本で立身出世話はなかなかない。しかし、一つ憶えておかなければいけないことがある。それは、株式市場、特に短期トレードの世界は...

の世界ということだ。合計(サム)はゼロ(0)。つまり誰かが儲けた分は誰かが損をしている。億かせいだトレーダーがいればその裏で、資金を減らしたトレーダーが何人、何百人といる。このゼロサムの世界は戦場に似ている。儲けを最大化しようと、誰もがあの手この手を使って戦っている。中には卑怯な手だと思えることもある。しかし損をした責任を他人のせいにしても何の解決にもならない。単に自分が愚かだったのだ。

ゼロサムの世界では、効果的な戦術は他人には伝授されない。なぜなら、他人が知ることで効果が薄れるからだ。もし自分が有効な戦術を知っているとしたら誰にも話さず黙々とそれを使う。Webサイトや本などで公開されている情報はまず価値は低い。有料のセミナーも同様である(金をとってクズ情報を売ってるだけタチが悪い場合もある)。竹やり戦法しか教えてくれないのに、精神論しか言えない先生様がなんと多いことか。もっとも、価値の低い情報の中に工夫の仕方で使える方法がある可能性はある。気づきと創意工夫が大事。

補足

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