HOME株本れびゅ2006年ラウンダーズ
ラウンダーズ(映画)
ジョン・ダール マット・デイモン エドワード・ノートン
B0001CSB5S

感想:ありふれたストーリー ★★

・ポーカーに真摯に挑戦する主人公。才能ありイカサマは嫌い。
・そういう世界が嫌いな良い子の彼女は去っていく
・さらにポーカーにのめりこんでいく
・華々しい大勝負でよく分からんが勝つ

こういう話の筋はよく使われる。「波のうえの魔術師」も人物設定や話の筋はそんな感じだった。多分こういう話のパターンが一般受けしやすいのだろう。ポーカーが例えばロックンローラーや野球選手になっても使える話の構図。

映画自体はつまらなくはなかったが、伏線もなく突然人が胸のうちを語りだすのが白ける。脚本のしょぼさを感じた。ゲド戦記を思い出した。

一握りの人たちしか成功しない世界では、その影には挫折してつぶしがきかず、うだつの上がらない人生を送っている人たちがたくさんいる。ピラミットの中心にスターがいて、その周辺で商売してる人がたくさんいて、スターを目指す人の大多数が客という構図の世界がある。「夢を追うのは素晴らしい」「失敗するより挑戦しないことが後悔する」といった考えは昔はカッコイイと思っていたが、今は胡散臭いと思えることも多い。

デイトレでうん億もうけたスターがいて、一攫千金を煽る出版、セミナーなどで商売している人がいる。夢を追って仕事を辞めてデイトレに挑戦するなんてのは、ほんの一握りの人は成功するとしても、多くの人には破滅が待っている。

映画の中で19歳からポーカーのプロで食ってるという脇役の人がいた。華のある主人公より地道にやってるこっちの人の方が好み。

2006/11/17レビュー