HOME株本れびゅ2004年デイトレード - マーケットで勝ち続けるための発想術
デイトレード - マーケットで勝ち続けるための発想術
オリバー ベレス グレッグ カプラ Oliver Velez
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感想:心構え本 ★★★

私は世間知らずなのでよく知りませんが、プリスティーン( http://www.pristine.com/ )というメジャーなトレーダー教育と投資情報提供を行う会社の人が書いた本。短期売買向けの「投資道」みたいなことが書かれている。よくある「楽して儲かる」系の本と違い、市場参加者の大半は損をしていき、株式投機で利益を出すには、単に「マウスのボタンを押す」だけではダメだということが書かれている。「損切りの重要性」がくどいほど繰り返される。

以下、これらの本を読んでみた感想、自分的まとめみたいなもの。

株式の取引は、かならず相手がいるもので、株を「買う」場合は必ず「売る」人がいます。その後、株は上がる、あるいは下がります。つまり取引の時点で、正しい判断をする人と誤った判断をする人が必ずいるわけです。

R25や少年マガジンでまで株投資が紹介される個人投資家ブームですが、大半の人は損を出しているのが現状のようです(とはよく聞くけど統計的なデータはいづこに?)。コイン投げでも50%は当たりそうな気もしますが、何が原因で大半の人がカモられていくのでしょうか?

ビギナー個人投資家にありがちな典型的な誤った判断はこれ。
保有する株価が下がると「元の値段になれば売ろう」と思い損切りできず、大きな損害を出す。株価が上がると「せっかく利益が出たものを失うことが怖くて」大きな利益を出せない。
つまり、「損を受け入れたくない」、失うことが嫌いなわけです。この状況から「心理的に楽」になりたいために、利益はすぐ仕手舞って確定させ、逆に損は現実のものとしたくないので仕手舞えないのです(自分も思い当たります)。

自分のお金が減るのは誰しも楽しいものではありませんが、
株を買って(あるいは空売りして)仕手舞うまでは、「株価は自分のお金と見ずに単なる目盛り」と客観的に見るべきでしょう。
逆もあります。
保有する株価が上がると「もっと上がるハズ」と思って、待っていると結局下がってしまう。株価が下がると「この株はあがる確信がある」と思って、ますます下がってしまう
この確信の理由は、チャート、ファンダメンタル、偉い人が言ってるから、はたまた第6感かもしれませんが、理由は何にせよ当初の思惑から外れていることは確かです。

思惑が外れたときは一時撤退(損切り)がベターらしいです。最初に判断材料にしたテクニカル指標がはずれて下がったからといって、ファンダメンタルな指標に注目して短期から長期に切り替えるというのは「臨機応変」でなく「すりかえ」です。「利益を出す」という目的を忘れて、自分の判断が正しかった(と思いたいために)材料を探しても仕方ありません。

これらの「恐怖」、「強欲」、「過信」などの感情は、本能的な部分もありますが、多くは「過去の経験」から作られます。過去、自分の買った株が大暴落した経験がある人は、またそうなるのではないかと心配になるのです。逆に過去、自分の買った株が暴騰した経験がある人はまたそうなるのではないかと期待するのです。これらの感情は異常ではなく、正常なものですが、感情にふりまわされると失敗します。
「人間的な感情による意思決定のゆらぎ」による失敗を防ぐ方法のひとつは、「ルールを決めておき、それを守る」ということです。
自分で決めたルールを一環してつらぬくとことで恒常的(平均的)なリターンを得ることができる確率が上がります。そういう意味で、「目標価格と損切りライン」、「期間」を決めて注文を出せるような最近のプログラム注文はいいものかもしれません。

もちろん絶対確実な戦術や理論はありません。スクリーニング、短期、長期の逆張り、チャートやテクニカルのサインなど様々な判断材料や基準はありますが、「これが確実」というものはありません。まあ、誰も気づいていない方法がなにかあるかもしれませんが、誰か気づいた人がいても、それは人に言わずに自分で使って億万長者になっているでしょう。
存在しない規則に誤った規則をつけるのは誤りだが、隠れた規則に気づかないのも誤りである
確実なものがないからといって、運任せ、またはとても根拠とは言えない理由をもとに銘柄を選択するのは「思考停止」です。テレビCMで見かけた銘柄を買う、偉い人が言ってた銘柄をそのまま信じて買うというのは、自ら「カモ宣言」しているようなものです。なお、他人に判断を任せるのは誤りではないですが、どの人を選ぶのかは自分の判断です。適当に買えば50%の確率で勝てるようにも思えますが、手数料と上記の感情的な判断ミスが手伝って、トータルはマイナスになるようです。

追記:昔長々とレビューを書いているので、けっこういい本なのかもしれない。でも今(2006/7)内容覚えてない

2004/10/23レビュー 転載