保有する株価が下がると「元の値段になれば売ろう」と思い損切りできず、大きな損害を出す。株価が上がると「せっかく利益が出たものを失うことが怖くて」大きな利益を出せない。つまり、「損を受け入れたくない」、失うことが嫌いなわけです。この状況から「心理的に楽」になりたいために、利益はすぐ仕手舞って確定させ、逆に損は現実のものとしたくないので仕手舞えないのです(自分も思い当たります)。
株を買って(あるいは空売りして)仕手舞うまでは、「株価は自分のお金と見ずに単なる目盛り」と客観的に見るべきでしょう。逆もあります。
保有する株価が上がると「もっと上がるハズ」と思って、待っていると結局下がってしまう。株価が下がると「この株はあがる確信がある」と思って、ますます下がってしまうこの確信の理由は、チャート、ファンダメンタル、偉い人が言ってるから、はたまた第6感かもしれませんが、理由は何にせよ当初の思惑から外れていることは確かです。
「人間的な感情による意思決定のゆらぎ」による失敗を防ぐ方法のひとつは、「ルールを決めておき、それを守る」ということです。自分で決めたルールを一環してつらぬくとことで恒常的(平均的)なリターンを得ることができる確率が上がります。そういう意味で、「目標価格と損切りライン」、「期間」を決めて注文を出せるような最近のプログラム注文はいいものかもしれません。
存在しない規則に誤った規則をつけるのは誤りだが、隠れた規則に気づかないのも誤りである確実なものがないからといって、運任せ、またはとても根拠とは言えない理由をもとに銘柄を選択するのは「思考停止」です。テレビCMで見かけた銘柄を買う、偉い人が言ってた銘柄をそのまま信じて買うというのは、自ら「カモ宣言」しているようなものです。なお、他人に判断を任せるのは誤りではないですが、どの人を選ぶのかは自分の判断です。適当に買えば50%の確率で勝てるようにも思えますが、手数料と上記の感情的な判断ミスが手伝って、トータルはマイナスになるようです。