英語 Front running
フロントランニングとは、顧客(投資家)からの注文を受けた仲介業者(証券会社)が、顧客の注文の前に自分の注文に先に出す行為。
例えば、顧客が成行注文を出したときに、先に自分の注文を出し、その後で顧客の注文を出す。顧客の注文で値段が上がったところで売りぬける。証券会社はほぼノーリスクで利益をかせぐことができる。一方、証券会社が得をする分、損をするのは無駄に高値を買わされた顧客。
当然この行為は、証券取引法で「フロントランニングの禁止」として禁止されている。公開された情報と自分の足でかせいだ情報(インサイダー以外)を元に推測により先回りするのは正当な投機だが、注文済の顧客の利益を不当に奪うこのような行為は明らかに違法。
電子化される前の取引所で、ちゃんとした規制もない古き悪き時代には、この行為が横行していたらしい。取引所内での売買は場立ちと呼ばれる会員が行っていましたが、場たちには証券会社に属する人とそうでない自己裁量の人がいました(仲介業者と自己売買みたいなもん)。証券会社に属する場立ちが顧客の注文の前に自分の注文をのっけるという明らかなフロントランニングもあれば、他の大口注文を見て、それが執行される前にすばやく自分の注文を先に出すという人もいたようです。これは違法かどうか微妙ですが、執行スピードがトロイ場立ちは先回りされやすく無駄に顧客の利益を損ねるだろうし、あるいは悪徳場立ち同士が組んでフロントランニングし合うということもできなくもなかった(そういう時代の話はよく知りませんが推測で?)。
現在の株式市場は電子化されており、遅い東証でも5秒もあれば注文が乗ります。他の人の注文を見て、自己裁量の場立ちのような、自分の注文を先に出すということは不可能です。しかし、仮にもし、証券会社や取引所のシステムのプログラムにそういうインチキロジックが含まれていたら。大手企業が会社ぐるみでそんな危険なことはしないと思いますが、開発会社の悪人１プログラマーがこっそりそんなロジックを入れていたとしたら。。。そういう現象が全くないとは言い切れないかも。
参考
教えて！goo イートレード疑惑
(Eトレに対する根拠に乏しい批判は無視してください)
盗み出す 額は少額 サラミ法
でも、自己屋向けのシステムと個人投資家向けのシステムで情報伝達の差があるなら、個人の注文を見て先に自己が注文を割り込ますということができなくはないかも(でも自己向けのシステムとかよく知らない)。あるいは、仲介と自己売買を両方行っている証券会社で、同時に出された注文の「配分ルールが自己優先」とかなってると、フロントランニングではないけど、かなり不公平な感じはする。あともしそういうロジックを組んでも罰せられない法的な抜け穴があったらモラルの低い会社は「灰色なんだからいいだろ！」とか言って悪さをしている可能性もなくもない
ちなみに、フロントランニングされたとか、どこそこの会社の板のりが遅いとか(今時体感できる差なんかないと思われ)、文句や妄想を言ってる人はたいていコレ(自分含む？)。
相当前に成行買い入れたがド高値で約定、なんでやねんｺﾞﾙｧ！ というのはなんてことはない。原理的には、皆がここで買いや！と思ったときに 一番遅れて成行買いを入れたというだけなのである。成り行き注文の中で一番後ろで待たされるので一番高い所を買わされる、ということなのだ。
大証はいいが、東証だと、実際の約定と株価配信に時間差があるので、さらに妄想が生まれやすい。次期システムに期待
最近、逆指値を導入した会社が多い。大手ネット証券ではどこも採用済。この逆指値は取引所が提供するシステムでなく、証券会社が勝手にやってるシステム。なので、取引所側ではどこにいくら逆指値が入っているか見れない。他の証券会社の逆指値も見れない。でも、自社の逆指値のオーダーは物理的には閲覧可能。もしモラルのない会社の自己売買部門が自社の逆指値オーダーを見て、それを利用して注文を出してたら、それはそれでまた問題。
あと、見れなくても、このあたりにストップロスがたくさんありそうだ、というのは推測できるので、みんなと一緒のよくある場所にオーダーを入れとくのは危険。それが踏まれるのは投資家の自業自得。
最良執行方針とかなんとかに反してる気はするので、ダメなんだろうとは思うが。ちゅうか、ブローカーとディーラーが同じ会社にあるってのはやっぱ投資家的には妄想が沸くし、永遠に問題なのではないだろうか。ちなみに、個人は見えないけど、引成注文とかは自己屋は見れるので引けぎわにこれを見てのかけひきがあるらしい